ここではスーパーフードである「クコの実(ゴジベリー)」の免疫力効果について述べています。
「クコの実(ゴジベリー)」はクコ属クコ種に属しており、その種類はアジアに80種類以上、北米と中米には10種類以上あるといわれています。
中国ではクコの実はお酒や薬膳料理の材料として使われていますが、クコの実は6,000年以上、長寿の果実として親しまれてきたといいます。特にクコがたくさん育てられている中国の寧夏省には、100歳以上の人が多く、クコの実は寿命を延ばす食材であると信じられています。
また、漢方薬の世界では、クコの実は長寿の万能薬に利用されています。そのクコの実は栄養価が非常に高いため、免疫系を促進して免疫力を高める働きがあるといわれています。また、活性酸素によるからだの老化を防ぐ「抗酸化作用」や、視力を改善する効果、性欲や性的機能を向上させる効果などもあるとされています。
クコの実(ゴジベリー)は、アジアを中心に、主に中国で長寿と健康をもたらしてくれる食材として親しまれていますが、そのクコの実(ゴジベリー)には、19種類のアミノ酸と8種類の必須アミノ酸、亜鉛、銅、鉄、カルシウム、セレン、リンなどのミネラル類、ビタミンB群などを含んでいるとされています。
そのクコの実の健康効果としては、以下が挙げられます。
クコの実(ゴジベリー)はタンパク源として優れているため、効率よくアミノ酸を摂るために役に立ってくれますし、主要成分である多糖類、βカロテン、ゲルマニウム鉱物は、免疫力を高めるといいます。
また、クコの実(ゴジベリー)には、βカロテンをはじめとしたカロテノイドやセスキテルペノイド、ゼアキサンチン、フィサンリンといった抗酸化物質が豊富に含まれているとされています。
抗酸化物質は、活性酸素(フリーラジカル)や放射線からDNAを守ってくれます。DNAの損傷は、老化のペースを早めたり、あらゆる病気の原因を作ったりするため、日頃から抗酸化物質が多く含まれたクコの実(ゴジベリー)を摂ることは、病気の予防やアンチエイジングに効果を発揮すると考えられます。
それに加えて、クコの実(ゴジベリー)に含まれる抗炎症性物質の「セスキテルペノイド」にもアンチエイジング効果が期待できるといいます。
さらに、クコの実(ゴジベリー)には、D‐ラムノース、D‐キシロース、D‐グルコースD‐ガラクトースなどの多糖類も含まれているといわれています。
他にも、クコの実(ゴジベリー)に含まれる植物性栄養素ベタインには、肝臓を浄化する作用があるといわれています。また、多糖類と脂肪酸には、コラーゲンの生成と水分の保持を促す作用があるため、美肌に効果を発揮するそうです。
ちなみにデイヴィッド・ウォルフ氏は『スーパーフード』のなかで、このクコの実(ゴジベリー)について、
クコの実は「アダプトゲン」です。アダプトゲンとは薬草の世界で、「人体に複合的な治癒効果を与える物質」を説明する言葉です。身体の組織を活性化、強化しつつ、副腎を助けてストレス対応力を向上させます。漢方ではクコの実は副腎や腎臓の精力を高め、その結果、持久力、体力や性的なエネルギーが高まり、長生きにつながるとされています。
クコの実は総じて、免疫機能を向上させ、体内をアルカリ性にし、活力を高め、肝臓を保護し、視力や血液の質を改善し、アンチエイジング物質を供給するなど、優れた性質を持っています。
(デイヴィッド・ウォルフ『スーパーフード』 高城剛 監訳 医道の日本社 p29)
と述べています。
栄養効果が高いクコの実(ゴジベリー)はスーパーフードとして非常に優れているといえますが、クコの実を購入する際は、含まれている栄養素や品質を鑑みてオーガニックのものを選んだ方が良いとされています。
またクコの実(ゴジベリー)は、おやつとしてそのまま食べても良いですし、ヨーグルトやお茶、杏仁豆腐などのデザートに足しても美味しいです。
ただし、適量は乾燥クコの実1日あたり15~45gだとされていますので、いくら栄養効果や免疫力効果が高い食材だといっても、食べ過ぎには注意が必要です。それに加えて、妊婦の方も摂取を控えた方がよいとされています。
以上が、スーパーフードであるクコの実(ゴジベリー)の免疫力効果についてです。