ここでは、はちみつが免疫力アップにつながるということについて述べています。
昔から傷の治りを早くしたり、整腸作用があったりするはちみつは、民間療法において注目されてきましたし、たとえばインドの伝統医学であるアーユルヴェーダにおいても、蜂蜜が用いられてきました。
また近年はニュージーランドのマヌカハニーやオーストラリアのジャラハニーなの殺菌効果・抗菌作用が注目されたこともあり、海外の医療現場においても、マヌカハニーなどの蜂蜜が用いられるようになったといいますし、日本でも第3類医薬品としてハチミツが販売されています(日本薬局方)。
はちみつによって免疫力を高めるためには、非加熱で加工のされていない純粋・生ハチミツを選ぶようにすることが条件ですが、はちみつが免疫力アップにつながる理由としては、以下が挙げられます。
生ハチミツは、ミツバチの酵素によって糖質が最初から単糖類(ブドウ糖と果糖)に分かれているうえ、ビタミンやミネラル、アミノ酸、有機酸、ポリフェノールなどが豊富にバランスよく含まれています。
特にぶどう糖やビタミンやミネラルなどの栄養素は、ミトコンドリアによる細胞の代謝のために必要不可欠な栄養素ですので、それらの栄養素がバランスよく含まれているはちみつは、ミトコンドリアを元気にして免疫力をアップさせるのに最適です。
また、抗酸化物質であるポリフェノール類は、増えすぎてしまうことで細胞の老化を促す<活性酸素>を除去する働きがあります。この活性酸素が増えすぎてしまうことは、ミトコンドリアに機能障害をもたらし、免疫力の低下につながるとされています。
さらに、昔からはちみつには整腸作用があるといわれています。腸は免疫の要ですが、はちみつには腸内細菌のバランスを整え、腸内フローラを元気にするのを助けてくれるオリゴ糖やグルコン酸なども含まれているため、ハチミツによって腸内環境が整うことは、免疫力アップにもつながると考えられます。
それに加えて、ハチミツの特質には、抗菌・殺菌作用が強いことが挙げられます。そのため、スプーンで蜂蜜をひとさじすくったり、肌荒れや乾燥が気になる部分にはちみつ塗ったりすることは、からだの内と外の炎症を抑えることにもつながっていくと思われます。
また、仕事や人間関係などのストレスが原因で、スーパーやコンビニエンスストアで販売されているお菓子などをついつい食べ過ぎてしまう代わりに、小スプーンで数さじの非加熱の天然・生はちみつを舐めるようにすることは、ダイエットやアンチエイジング、デトックスなどにもつながってくると考えられます。
もちろん、だからといって美味であるハチミツを必要以上に摂り過ぎてしまうとダイエットやアンチエイジング、デトックスに対しても逆効果になりますが、食品添加物や大量の砂糖・人工甘味料など、余計なものが含まれていないうえ、栄養バランスが整った天然のはちみつを毎日の食生活や、ファスティング(断食)の間などに効果的に利用することは、免疫力を高める生活につながっていくと考えられます。