水溶性ケイ素(シリカ)はうつ病を改善するために効果を発揮してくれると考えられます。
なぜなら、水溶性ケイ素(シリカ)にはミトコンドリアを元気にして、細胞を健康にしてくれる働きがあるからです。
ミトコンドリアは私たちのおよそ60兆個の細胞内に数百~数千生息しており、日々、私たちの知らない所で、エネルギー通貨である「ATP(アデノシン3リン酸)」を産生しています。
このATPは人体の生命維持のために行なわれる代謝の様々な局面で使われるため、ミトコンドリアが活性酸素の増加など、何らかの原因で機能低下してしまうと、体の不調が引き起こされたり、免疫力が低下して病気の原因になったりしてしまいます。
このミトコンドリアの働きが低下(不活)することが、うつ病を引き起こしていると指摘しているのは、医師である細井睦敬氏です。
細井睦敬氏は、『再生医療を変革する珪素の力』のなかで、以下のように述べています。
ミトコンドリアの不活が及ぼすもっとも深刻な影響は、体内の活性酸素を大量に発生させる原因になってしまうことです。
ご存知のように活性酸素は慢性病の9割方に関与するといわれます。ガンや糖尿病をはじめ、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、白内障、認知症、アトピー、ぜん息、リウマチ、シミ、シワの発症にいたるまで活性酸素の害は及びます。(細井睦敬『再生医療を変革する珪素の力』p28)
ミトコンドリアの不活は、ガンだけでなく、他の慢性病も引き起こすことがわかってきました。
たとえば、脳細胞でこれが起きた場合はうつ病、長引いた場合は認知症につながると考えられます。心臓の細胞でミトコンドリアの不活が起こると、その影響で狭心症や不整脈、心筋梗塞などが誘発されます。反対に言えば、うつ病や心臓病は、血流が悪化し、ミトコンドリアの働きが低下したことによるものだったわけです。(細井睦敬『再生医療を変革する珪素の力』p32)
また、うつの症状は不規則な生活リズムや寝不足、人間関係における過度のストレス、食生活の乱れによる栄養の偏りなどが関係していると思われますが、その一方でうつの原因として指摘されているのは、セロトニンやドーパミン、メラトニン、βエンドルフィンといった脳内ホルモンの不足です。
これらのセロトニンをはじめとした脳内ホルモン・神経伝達物質は松果体から分泌されていますが、松果体を構成しているのは主に珪素であるため、水溶性ケイ素によって体内に珪素を供給することは、松果体の働きを助けることにつながると考えられます。
ちなみにセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の前駆体は、腸で作られるとされています。実は腸と脳は神経系で密接につながっているのです。
そのため、うつ病を改善したり、うつの症状をやわらげたりするためには、日頃の食生活のなかで腸内細菌の集まりである腸内フローラのバランスを整え、腸内環境を改善していくことが重要になってきます。
腸内環境を改善していくためには、食物繊維が必要不可欠ですが、食物繊維を構成しているケイ素(シリカ)には、その腸内環境を改善する効果があります。
しかし、ケイ素を体内に取り入れれば、たちまち、うつが改善するというわけではないと思われます。
ケイ素の不足がうつの症状を引き起こす要因になることはあり得ますが、先程も述べたように、ケイ素の不足以外にも、人間関係による過度のストレスや不規則な生活リズム、食生活の乱れなどが大きな原因として挙げられるため、うつを改善するためには、食習慣や生活環境を見直すことも大切になってきます。
具体的には、日頃の食事のなかで、血糖値の乱高下を引き起こす砂糖を控えたり、油の摂り方を変え、DHAをはじめとしたオメガ3脂肪酸を摂るようにしたりすることです。
また、スロージョギングなどのゆっくりとした有酸素運動を行なったり、呼吸や瞑想によって心の免疫力を高めたりすることも、うつ病の予防と改善のためには必要です。