鯖(さば)の免疫力効果

ここでは鯖(サバ)の免疫力効果について述べています。

 

近海魚の一つである鯖(サバ)は、たんぱく質のほかにカリウムや鉄分などのミネラル類も豊富ですが、サバの栄養成分の中で特に注目したいのは何といっても脂質です。なぜなら、サバの脂質にはオメガ3と呼ばれる多価不飽和脂肪酸の、DHAとEPAがとても多く含まれているからです。

 

DHA(ドコサヘキサエン酸)は、ヒトの脳や網膜のリン脂質の主要な成分になっています。脳や神経組織の発育・機能維持に不可欠な成分であるため、DHAを摂取することにより、脳がスムーズに情報伝達を行うことが出来るようになると言われています。

 

そのため、普段から鯖(サバ)を摂るようにすることは、アルツハイマー型認知症の予防に効果的です。

 

また、悪玉コレステロールを減らすため、高脂血症の改善、血栓や高血圧の抑制といった効果もあるとされています。

 

EPA(エイコサペンタエン酸)は、動脈硬化の原因とされる血小板の凝集を抑える効果によって血液がサラサラになるため、動脈硬化の予防や改善に役立つと言われています。

 

さらに血管を拡張したり血圧を下げる働きや、中性脂肪を減らす効果も強いので、血栓を予防し、高脂血症や心筋梗塞、虚血性心疾患などに対して免疫力効果を発揮するとされています。

 

それに加えてEPAには体内の炎症を抑えてアレルギー症状を緩和する働きもあります。

 

ちなみにサバは夏には数%しか含まれていなかった脂質が、旬の秋になると20%近くに達するため、栄養価と共に旨みが格段に増すと言われています。

免疫力を高める食べ物 鯖
免疫力を高める食べ物 鯖(さば)

他にも、サバにはビタミンB群、特にビタミンB12が非常に多く含まれています。ビタミンB12は、脳や神経細胞の活動を助けたり、免疫細胞を作る 働きを強めたりするほか、末梢神経や中枢神経など神経系にも関わっており、神経機能を維持したり修復したりする働きがあることも分かってきています。

 

サバの肉にはヒスチジンという物質が多いため、腐り始めると多量のヒスタミンが生成されてアレルギー症状が出やすいとされていますが、その点に気をつければ、魚類のなかでもサバは免疫力を高める食べ物だといえます。

サバは免疫力を高める食べ物