亜麻仁・フラックスシードの免疫力効果

ここでは亜麻仁・フラックスシードの免疫力効果について述べています。

 

亜麻仁(アマニ)とは「亜麻」という薄紫の花を咲かせる植物の種子(仁)のことで、英語では「フラックスシード」と呼ばれています。 古くは石器時代のスイス湖棲人遺跡から発見され、人類が初めて栽培した植物の一つと言われており、古代人がその繊維と種子を利用していたとの記録がありま す。

まず、この亜麻仁の特徴として、食物繊維やリグナンが豊富に含まれていることが挙げられます。

亜麻仁には食物繊維がゴマの約2倍も含まれており、亜麻仁全体で約24%も占めています。その食物繊維は腸内の善玉菌のエサになることが知られており、 善玉菌を増やして腸内環境を改善してくれます。

 

それに加え、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促して、腸内に停滞している余分な便を排出してくれるので、便秘を解消するのに役立ちます。

また、亜麻仁に含まれるリグナンはポリフェノールの一種で、亜麻仁にはセコイソラリシレシノール2-グルコシドと呼ばれる亜麻仁特有のリグナンが含まれているとされています。

 

さらに、現存する植物のなかでは、亜麻仁のリグナンの含有量は一番であり、他の植物の数百倍にあたると言われています。


リグナンはポリフェノール特有の抗酸化作用があるほか、腸内細菌により女性ホルモンのエストロゲンの働きをする物質に変化すると言われており、エストロゲンの減少に関わる心臓疾患、骨粗しょう症などの予防などに期待が高まっています。


そのほか、食物繊維とリグナン以外にも、亜麻仁には必須脂肪酸オメガ3のひとつであるα‐リノレン酸が豊富に含まれていることが特筆に値します。ちなみに亜麻仁の油をサラダなどに使いたい場合は、搾油したものとして「亜麻仁油」があります。

よく体に良い油としては「ココナッツオイル」や「オリーブ油」などが挙げられますが、ココナッツオイルは飽和脂肪酸ですし、オリーブ油は不飽和脂肪酸のオメガ9です。

 

しかし亜麻仁(油)に含まれているα‐リノレン酸はオメガ3必須脂肪酸であり、体内でDHAやEPAに変換されます。

このDHAやEPAには、判断力や記憶力など脳の認知機能を改善する働きや、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし血流をサラサラにする働きなどがあるため、毎日の食習慣において積極的に摂っていきたい脂肪酸です。

亜麻の花
亜麻の花

また、調理の際によく使われるサラダ油や紅花油は、オメガ6のリノール酸ですが、このリノール酸を過剰に摂り過ぎると、アレルギーの原因になると言われています。

 

近年はこのリノール酸の過剰摂取がアトピーなどを引き起こしているという指摘もなされているため、日頃の食生活のリノール酸の摂取量を見直し、もし過剰であったならば、なるべくリノール酸を減らしていく必要があります。

 

そして、その代わりにオメガ3の脂肪酸を増やしていくことで、アレルギーの症状を緩和出来ると言われています。

 

以上が亜麻仁・フラックスシードの免疫力効果についてです。

亜麻仁・フラックスシードの免疫力効果