亜鉛の免疫力効果

ここでは亜鉛の免疫力効果について述べています。

 

亜鉛には、味覚を正常に保ったり、成長を促進したりする効果や、抜け毛予防、生殖機能の維持、二日酔いの防止などの効果があります。

 

亜鉛は細胞の生成を促すほか、200種類以上の酵素の構成成分(補助因子)として働いています。体内にある亜鉛のほとんどは細胞内に存在し、成人の体内には約2g含まれています。

 

また、亜鉛はDNAやRNAなどの核酸の合成、たんぱく質や、血糖降下作用のあるホルモン「インスリン」の合成に関わっています。さらに、糖代謝やアルコール代謝などにも関与しています。

 

亜鉛が補助因子として働く酵素には、炭酸脱水酵素、乳酸脱水素酵素、カルボキシペプチターゼ、アルカリフォスファターゼなどがあります。それに加え、活性酸素の消去に働くスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の補助因子として細胞内の抗酸化作用に関わっています。

 

それ以外に、亜鉛は舌の表面の味蕾細胞の代謝に関与しています。味蕾細胞は約9000個存在していますが、約1カ月の短いサイクルで入れ替わるため、亜鉛が不足すると味覚異常が引き起こされるとされています。

 

そのほか、亜鉛には鉛や銅など毒性のある重金属が溜まるのを防ぐ解毒作用があります。

 

亜鉛は肉類や魚介類、穀類など多くの食品に含まれていますが、特に亜鉛を豊富に含んだ食品としては、豚レバーや牡蠣(カキ)、カラスミなどが挙げられます。

 

欠乏症に関しては、亜鉛不足は増加の傾向にあるとされており、もし亜鉛が欠乏した場合は、味覚異常、食欲不振、成長障害、皮膚炎などが生じるといわれています。また、免疫機能低下や生殖能異常などもみられるそうです。

 

また、亜鉛の不足は統合失調症やうつ、不安や摂食障害など、精神面での障害の危険因子になるとされています。

 

過剰症に関しては、胃障害、めまい、吐き気などの症状が起こる急性亜鉛中毒があり、継続的な過剰摂取では貧血や免疫障害、神経症状などが起こるおそれがあるとされています。

 

以上が亜鉛の免疫力効果についてです。

亜鉛の免疫力効果