砂糖をやめてうつ予防

ここでは砂糖をやめることがうつの予防につながることについて、述べています。

 

なぜ砂糖を減らすことが、うつの症状を予防するために必要になってくるのでしょうか?

 

その理由は砂糖の摂り過ぎは、からだや脳に炎症を引き起こしたり、腸内環境を悪化させたりしてしまうからです。

 

また、砂糖は血糖値を乱高下させ、そのことが精神的な不安定さを引き起こすと言われています。

 

この砂糖の害とうつの関係については、薬学博士の生田哲氏の『砂糖をやめればうつにならない』などの著作で詳しく述べられていますので、引用してみます。

 

 砂糖とは、サトウキビやサトウダイコンからファイバー、ビタミン、ミネラルを取り除いたショ糖(スクロース)のことです。ショ糖はブドウ糖と果糖からできている白い粉で、ビタミンやミネラルもファイバーも含んでいません。砂糖は、純度100パーセントの化学物質なのです。また、砂糖は野菜や玄米や小麦と異なり、完全食物(全体食)ではありません。砂糖は、食べ物というより、化学物質そのものなのです。(生田哲『砂糖をやめればうつにならない』p50

 

 砂糖や砂糖のように高度に精製されたカーボは、脳内の伝達物質に働きかけるばかりでなく、血糖に大きな影響をおよぼします。甘いものを食べると伝達物質レベ ルと血糖がいっしょに上がり、一時的な陶酔感や快感が得られますが、つぎに、両方とも下がります。こうして気分が落ち込み、元気がなくなります。これがうつです。(生田哲『砂糖をやめればうつにならない』p103

砂糖をやめればうつにならない
生田哲『砂糖をやめればうつにならない』

うつを引き起こす「低血糖症」

 

そして、砂糖などの糖質の摂り過ぎが、結果的に低血糖症を引き起こすことも問題になってきます。

 

 だからといって、甘いものを食べたすべての人がうつになるわけではありません。血糖の低下によってうつになるのは限られた人なのです。ある人は砂糖にとても 敏感で、わずかの砂糖を摂取するだけで気分が大きく変動します。砂糖にとても敏感な人が砂糖を食べると、低血糖になります。低血糖は、マイナス感情、短気、不安、恐れ、うつを引き起こします。さらに血糖が下がると、ある人は、世を悲観して自殺を考えるようになります。(生田哲『砂糖をやめればうつにならない』p103

 

 血糖値をうまくコントロールできない状況、言い換えれば、血糖値の上がり下がりが激しい状況を血糖代謝異常(低血糖症)と呼んでいる。血糖代謝異常のおもな症状は、朝起きられない、強い疲労感、気分の落ち込み(うつ症状)、気分のコントロールがきかない、集中力の欠如、物忘れがひどい、イライラ、突然の怒り(キレる)、めまい、ふらつき、悪夢、夢遊病、眠っている間に話す、不安、恐れ、震えなどである。(生田哲『食べ物を変えれば脳が変わる』p120

 

また生田哲氏は『砂糖をやめればうつにならない』のなかで、「低血糖は、マイナス感情、短期、不安、恐れ、うつを引き起こします」と述べています。

 

そのため、うつの症状を少しでもやわらげていくためには、砂糖をなるべくやめてみることが大切なのです。

 

うつと低血糖症の関係についてはこちらのページをご覧ください。