耳ひっぱりで身体をゆるめる

身体をゆるめるためにご紹介したいのは、ロルフィングの専門家である藤本靖氏の「耳ひっぱり」のワークです。

 

長時間のデスクワークを続けたり、ハードな仕事や大きな悩みを抱えていたりすると、気づかないうちに身体の様々な部分がストレスや緊張によって強張ってしまうものですが、特にストレスにさらされた時に余計な力が入ってしまうのは顔面や頭部周辺だと思われます。

 

知らず知らずのうちに強張った身体を本来のバランスに取り戻す「ロルフィング」という技術がありますが、その「ロルフィング」の第一人者である藤本靖氏は、 目や鼻、耳や口が緊張した場合、頸椎の上の辺りにある深部筋が固まるなどの理由で、身体全体、筋肉や内臓に緊張が伝わると述べています。

 

そのように身体に緊張が伝わってしまうと、自然と猫背のような姿勢になってしまい、そのため身体が疲れやすくなるそうです。

 

パソコンの画面と長時間向かい合っていたり、都会の騒音や異臭、電磁波ストレスといった不快なものを我慢し続けることで、目や耳などの器官は緊張しがちにな るのですが、それがきっかけで身体のバランスを崩さないようにするためには、目や鼻、耳や口をゆるめることが大切だと藤本靖氏は述べています。

 

そこで藤本氏が、身体をゆるめるために紹介しているのが、「耳引っぱりのワーク」なのです。

 

この「耳ひっぱりのワーク」のやり方は簡単です。

 

ラクで真っ直ぐな姿勢になったら、両手の中指と親指で両耳の内側と外側を軽くつかみ、気持ちが良いと思う方向にそっと引っぱってみるだけです。その際、強く引っぱらずに自然に耳が離れていくような感じで行うと良いそうです。

 

耳ひっぱりで身体の芯をリラックス

 

両耳を引っぱると筋膜や側頭骨がゆるみ、そのことで蝶形骨への圧が下がって、蝶形骨もゆるみます。蝶形骨は横隔膜とつながっているため、蝶形骨がゆるんで自由になると、その分、横隔膜もゆるみ、呼吸が楽になって身体の芯がリラックスするのだといいます。

 

だんだん慣れてきたら、上や下など気持ちが良いと思う方向に引っぱってみるのも効果的だそうです。

 

長時間のオフィスワークや勉強のためのデスクワークなどで、普段から猫背の姿勢になったり、身体が緊張して強張ったりすることが多い場合は、こまめに「耳ひっぱりのワーク」を行うことで、身体をゆるめることをおすすめします。

耳ひっぱりで身体をゆるめる