玉ねぎの免疫力効果

タマネギの免疫力効果

玉ねぎ活性酸素から細胞を守る抗酸化力が強く、非常に免疫力効果が高い野菜として知られています。

 

また、ねぎと同じユリ科の仲間でアリウム属であるため、発汗、利尿、解毒、殺菌作用などもあります。

 

玉ねぎには、辛みと刺激の正体である「硫化アリル」というイオウ化合物が豊富に含まれています。硫化アリルは野菜や果物などの植物が持つ化学成分であり、抗酸化力などが生体調節機能に深く関わっているとされる「ファイトケミカル」の一種です。

 

特に硫化アリルの中の涙が出る原因にもなっている「チオスルフィネート」という成分には、血液をサラサラにするため血流改善効果や、アレルギーに効く抗ヒスタミン作用があることが判明しています。

 

さらに硫化アリルは玉ねぎを切ったあと15分以上空気にさらすと、ビタミンB1の吸収を効率よくする「アリシン」となり、ビタミンB1と結合することで「アリチアミン」になります。

 

アリチアミンには、体内に摂取された糖質や脂質の代謝を促進させる作用や各所の神経の伝達をよくする働きがあるため、体力と気力を充実させます。また、ビタミンB1よりも熱に強く吸収されやすい性質があります。


そのため、ビタミンB1が多く含まれた豚肉などと一緒に、細かく刻んだ玉ねぎを炒めると、免疫力を高めるのに効果的だとされています。

 

また、玉ねぎには血糖降下作用や鎮静作用があると言われる「グルコキニン」という成分が含まれています。生の玉ねぎを切って枕元に置いておくとよく眠れるとされているのは、このグルコキニンのためだと言われています。

 

それ以外の免疫力効果で特筆すべきはケルセチンというポリフェノールの一種です。ケルセチンは玉ねぎの皮に多く含まれ、フラボノイド色素であるため、淡い黄色の元になっています。

 

ケルセチンには、血液をサラサラにし血管壁や毛細血管を強くしたり、強力な抗酸化力で悪玉コレステロールの酸化を防いだりすることから、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞の予防といった免疫力効果があるとされています。

 

また、非常に高いヒスタミン抑制作用があることから、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患に免疫力効果を発揮すると言われています。

 

ケルセチンは玉ねぎの皮に含まれているので、普段はなかなか摂取しにくいですが、粉末にしたり、皮を煮出してお茶にしたりするといった方法で摂ることが可能です。

タマネギの免疫力効果―免疫力向上生活