バナナの免疫力効果

バナナは主に効率の良いエネルギー源として知られ、朝の忙しい時間、朝食代わりにしたり、スポーツ選手などが手軽な栄養源としてよく食べたりしますが、実はバナナは免疫力効果が高い優秀な果物です。

 

まずバナナにはβ-カロテンをはじめ、ケルセチン、β‐クリプトキサンチン、ポリフェノール類など体内の過剰な活性酸素の害を抑える抗酸化物質のファイトケミカルが多く含まれています。


また、バナナのβ-クリプトキサンチンやゼアキサンチン、β-カロテン、ポリフェノール類であるケンフェロールやシアニジン-3-グルコサイドなどに は、血液内に悪玉コレステロールが溜まるのを抑制し、血流を改善する働きがあると言われています。

 

さらにポリフェノールには、細胞をサビつかせる活性酸素 の働きを防ぐ抗酸化効果があるため、老化の促進だけではなく、ガン、糖尿病や肥満症といった生活習慣病を予防してくれます。

 

それに加え、バナナにはカリウムが豊富に含まれています。カリウムには体内の余分なミネラルを排出し、血圧を調整する作用があることで知られています。そのため、高血圧や脳梗塞、動脈硬化の予防といった免疫力効果が期待できます。

 

他にも血液中の糖分を細胞に取り込み、血糖値を下げる働きがあるとされており、糖尿病の予防にも効果があると言われています。

 

また、帝京大学の山崎正利教授の研究で、バナナのジュースをマウスに投与したところ、腫瘍細胞を壊死させる作用を持つTNFという物質の生産量が他の果物よりも増えたことが判明したそうです。
さらに他の実験でも、マウスのがん細胞の増殖や進行を抑えたため、人間にも同じ効果があるとは言い切れないそうですが、今後の免疫力効果の研究に期待が高まるところです。

 

そのほか、バナナの成熟度と免疫活性の関係を調べたところ、シュガースポットと呼ばれる黒い斑点が出来ている状態の方が、まだ青い状態よりも好中球(白血球の一種で、体内の異物を攻撃し無害化する働きがある)の数が多いことが、(これもマウス実験ですが)分かったそうです。

 

それ以外にも、バナナには大腸内の善玉菌の栄養になるオリゴ糖も含まれているため、バナナは免疫力効果が高い果物であるといえます。

バナナの免疫力効果