カロテノイドの免疫力効果

ここではカロテノイドの免疫力効果について述べています。

 

カロテノイドとは主に植物界に広く存在している「黄・橙・赤・紫」色の一群の色素の総称のことで、そのうちのカロテンとはカロテノイドのうち、炭素と水素とから成る化合物のことを指します。またファイトケミカルの一種でもあります。

 

そのカロテノイドの最大の特長は何と言っても強い抗酸化力にあります。

 

体内で発生した過剰な活性酸素は細胞を錆びつかせるために老化を促しますが、細胞の酸化を防ぐことで様々な生活習慣病予防効果が期待できます。活性酸素は殺菌力が強いため、そもそも体内 では細菌やウイルスを撃退する役割を果たすものですが、過剰に増えすぎると正常な細胞や遺伝子をも攻撃(酸化)してしまうのです。

 

その活性酸素の害から体を守ることで免疫機能を維持し、さらに炎症を起こす物質の産生を抑えるなど、カロテイノイドについては様々な免疫力効果が報告されています。

 

ちなみに、カロテノイドは炭素と水素のみのカロテン類と、酸素などを含むキサントフィル類に大きく分けられ、カロテン類の代表的なものとしては、α-カロテン、β-カロテン、リコピンなどが挙げられます。

 

にんじんに含まれていることで有名なβ-カロテンは、体の中で必要に応じてビタミンAに変換され、重要な免疫系である粘膜の細胞を丈夫にして免疫力を強化します。

 

またβ-カロテンは、他の免疫細胞の働きを助ける力を持っています。そのため、のどや鼻の粘膜の健康を維持し、免疫機能を高めてインフルエンザなどの感染症を防ぐためにも、β-カロテンをはじめとしたカロテノイドは欠かせない存在なのです。

カロテノイドと免疫